【トレパク?】プロの絵描きはこう思っている!
こんにちは、木炭とパステル画家のクロマトです。
今回は、今や絵描きが逃れられない
巷で騒がしい「トレパク疑惑」について
絵を見る上で大切なことを皆様にお伝えします。
【それって芸術を鑑賞する目線なのか】
「トレパク」は芸術盗みを働く行為であり
決して許されるものではありません。
「余計なことをしてくれた人」がいますよね。
あの一件以来、世界は少し変わってしまって
SNSを見ていても、疑惑の目で突っかかる人が増えたり
無実で苦労している絵描きさんも見受けられます。
鑑賞するサイドの方に伝えたいのは
「それは芸術を見る視点でしょうか?」ということです。
でもわかります、非常にわかります。
有名な神絵師がトレパクしていた、ともなれば
あれもこれもそうなんじゃないか?ってなりますよね。
でも私たちが望むのは
審判の目ではなく、
絵のエネルギーを純粋に感じていただくことで
そこに軋みや隔たりが生まれてしまったんです。
難しい話かもしれませんが
疑いの目をなくしてほしいのです。
なぜなら。。。
【絵を学んできた人にはバレバレ】
トレパクは、
ある程度絵の勉強をしてきた人が見ればバレバレです。
無駄な波風を立てたくないし、
証拠を調べる時間も無駄なので相手にしていないだけです。
トレパクをすれば
ジャンルによっては楽でしょうし、上手く見えるでしょう。
しかし皮肉なことに
「形と中身は比例します」。
全部が一緒にレベルアップしていくので。
トレパクをする人の心理としては「自信のなさ」でしょうね。
トレースすれば、形は完璧になりますが
それ以外の描き込みが、その完璧さに伴わず
アンバランスで気持ち悪い絵になってしまいます。
絵を勉強してきた身からすると
その違和感に一瞬で気づけます。
「ここまで形を完璧にとれるなら、塗りももっと高レベルなはず」
と思います。
逆に、デッサンが微妙でも中身とバランスが取れていれば
「今のその人らしさ」になるのです。
形だけ完璧にしても意味がない
それどころか違和感にしかならないということなのです。
【本物は何も見ずに描く?】
いいえ、そんなことはありません。
なんなら、知名度のある人ほど資料は徹底的に用意するでしょう。
「トレパク」はしないですが。
会社員時代、絵のことを何もわからないおじさんに
「何も見ずに描いてこそだ」と言われましたが
それはそれで自分の能力のクオリティを下げるだけです。
有名な方であればモデルを雇ったり、
写真家と提携を結んだり。
私で言えば、お散歩に出かけてスマホで景色の写真を撮りまくって
それをもとにイメージを膨らませたり
3Dのシミュレーターで素材を作ったり
画像合成やAIなど
文明の利器を味方につけてオリジナルを創っています。
参考資料は用意しますが
原型をとどめないほど、自分の感情と重ねていきます。
不安障害の影響もあってか、
完成形のイメージを確立させないと描き出せないのです。
しかし、誰が見てもわかる、または調べたらわかるような
「丸パクリ」はしません。
それをやったら、自分が自分である意味がないからです。
また、トレースできるサイズでもありませんし
描き方的に無意味な行動になってしまいます。
音楽や料理もそうだと思いますが
もはやこの時代において「自分が影響の始まり」というのは
ほとんどありません。
誰かが、誰かから影響を受け
それをオリジナルに昇華しています。
パスタはイタリアに影響を受けますが
そこでオリジナルのナポリタンを生み出すわけです。
「ある店舗のレシピを盗んで、それをそのまま自分の店でオリジナルとして発表する」
これが責められるべき行為なのです。
ナポリタンをケチャップではなく、ソースや醤油にしたら別料理ですよね。
絵描きにとって、資料としてパスタは用意するけど
どう料理するかはオリジナル、というのが本当のところです。
この記事を読んで
皆様が「何がパクリで、何がオリジナルか」の境界を見定めていただけたら幸いです。
【絵描きさん、みんな仲間!】
私クロマトは、すべての絵描きさんを心より応援しております。
上手い下手も、初心者でも何でも関係ありません。
私だって、まだまだ駆け出しの身。
肩を並べて、あなたと一緒に進んでいける事を願っております。
この記事を見ていただいてありがとうございます。
クロマト
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