【HSPの特徴】生きづらいから絵描きになった

2022年9月14日

●目次
・幼少期のこと
・大人になっていくこと
・HSPを知る
・現在の思い



・幼少期のこと

私は、すべてを愛していた。
今思い返せば、世に存在するすべてに対して
そう感じていた。
すべては繋がり、巡っている事を思い描いていた
ような気がする。
人も、動物も、植物も、虫も、無機物も愛していた。

ぬいぐるみには感情があってね、
愛すれば、愛してくれる存在。
保育園でぬいぐるみを乱暴に扱う子を見ると、
血の気が引いて体調を崩して
大人からは虚弱に見えていたようだ。

雹が降った日には、
「お花さんたちがかわいそおおおおおお!!」
と泣き叫んでいた。
「お花さんたちはとっても強いから大丈夫だよ」と母が言って
(お花さんたちすげえええええ!!!)と感動したのを覚えている。

蚊に刺された時も
「元気な赤ちゃん産んでね〜」と声をかけながら、
その後にぷくっと腫れたかゆみに
生命の循環を感じて微笑むような子だった。
他人のごきぶり嫌いにも、
それは一方的な迫害だと感じて泣いていた。

非常に疲れやすく
お出かけをすると
「疲れた、、、抱っこ、、、」
が口癖で母を困らせていたっけな。
お祭りの空気感や和太鼓の音が苦手で
お腹が痛くなったり、
その他、人混みが大の苦手だった。

今思えば、私は確実なHSPだったと感じる。


・大人になっていくこと

小学生に上がりたて、
私は「死にたい」と感じることが増えていった。
クラスメイトとは、確実に何かが違う。
私は明るくやかましいタイプの子だったから、
友達もたくさんできたのだが
ゲラゲラ笑った後に、激しい虚しさが襲う。
私に優しい顔をしたのは、孤独だけだった。

小学生なら、あるあるの人間関係なのだが
やんちゃな子に嘲笑されたり、からかわれる事もある。
その際には、心が完全にキャパオーバーを起こした。
愛したくとも、愛せない人間がいることを知っていく。
「今日までの命」
「今日までの命」
そう思っては日暮し、
延命に次ぐ延命を繰り返していた。
心を整理する時間、ひとりの時間が必要で、
放課後は、校庭の解放が終わるまで
毎日100mトラックを一輪車で120周していた。
生と死は分離できぬ事をさとり
帰り道はそれに思いを巡らせていた。

そこから、大人になるにつれ
人間関係の難しさを知っていく事になる。
折り合いが付けられる部分、
どうしても受け入れられない部分。
次第に人の残酷さや嘘っぱちの優しさなど
汚れた部分に恐怖するようになっていき
身近な人、恋人や家族でさえ
私を理解できる人などいなかった。
何せ、その恐怖感ゆえ
私の心の所在地など明かさなかったから。
雑多な人間関係用のキャラクターや
身近な人用のキャラクターを作り上げる事で
必死に、最大の弱点であるコアを守った。

私は、本当の調和と安らぎを望んでいる。
それを良しとはしない世界との軋み。
社会も十分経験したから
世界側がそれを素直に良しとできない理由もわかっている。
リミット、数字、金、金、金。
人々は心を失っている。
いや、
それを尊重されない事を知っているから
麻痺した顔でいるのかもしれないな。
ただ、私は魂の望むまま
在り続けたいと願ってしまったんだ。
それだけなんだ。


・HSPを知る

上記の事について、興味本位でネットで探ってみたところ
2020年3月、私はHSPという言葉に出会う。
ネット診断にて、学校のテストで言うならば98点ほどの一致で
すべての謎が解けた。
うつ病でダウンした時に、障害関係も医者に調べてもらったが
異常な部分は特になく
単純に自分が果てしなく不出来な人間だと思っていたのだが
HSPという言葉で、すべてが納得に至った。
病気ではなく、生まれつきの気質。
事象に抱く感情、
反抗期が無かった事や
日々受け取るものの強さ。
その3文字に集約されていたのだった。
私が私であるための不安定さが
少しシャキッとした。
誰に、じゃない
言葉に、認められた気がした。


・現在の思い

私は、自分と似た人を探さずにはいられなかった。
自分ひとりだけではない証明に、希望を求めていた。
Twitterで調べたら、たくさんいるわいるわで
大切な友人たちができて、輪と和を作ってくれた。
私の世界が変わった。
雑多な友人関係にはならない事が、最初からわかった。
だってみんなHSPで、少なからず似たような経験をしてきたから。
永い永い豪雪が降り止み、雪溶けの気配がした。
みな孤独のかたちも、歴史も違うから
真に理解し合う事はできないと思うんだけど
それでも、凍えたこの身に
あまりに暖かかった。
交流会に行った時、例えようの無い調和があって
自分が最初から素でいる事に気付いた。
子供の頃の感覚そのままで、許される世界だった。

現在の私は、
「HSP」という言葉の、その中身など
どうでも良いのではないかと考えている。
たった3文字の合言葉で
世界のすみっこの秘密基地に集まった友人たちが
こんなにも良い人ばかりで
それが真実なのではないかと考えている。
なかには、
どこにも書いていない、誰に話すことも無い
私がひた隠しにする心の所在地に直行して
優しいノックをくれる、恐ろしいほど暖かい人もいたりしてね。

私は今
絵描きとして新たなステージに立とうとしている。
個展を開こうと思っている。
私が今までの26年間、絵描きであれたのは
この気質のおかげだと思っている。

自分が自分でいても許される世界が
在るとは思っていなかった。
ずっと独りで、
適当にどこかのタイミングで死を選ぶものだと思っていた。

ロックンロールが好きで
もふもふが好きで
へんてこな私だけれど
どうか、今後ともよろしくね。

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